▷ ページ14
.
その後、撮影は微妙な空気のまま直ぐに終わって次の現場へ向かおうとした時だった。
「あの、すいません篠崎さん」
「あ、こんにちは。どうしたんですか?」
撮影の様子をインスタ用に動画を撮っておきたいと用意されていたカメラマンに話しかけられた。
どうしたんですか、と聞いた直後にインスタに載せる用の動画の確認かなと閃いて荷物をその場に置いたのだが。
「あのー…ファンデのにおい、どうでした?」
「…ファンデ?」
カメラマンは唐突に不思議なことを聞いてくるから私は固まってしまった。
「…ファンデ。もしかして、香り付きのファンデとかでした?」
「いや、あのー…」
「すみません、感想言えなくて!私今、鼻詰まりが酷くって…」
「あ、そうだったんですね…。あの、実はこれドッキリGPなんですけど…」
カメラマンは苦笑いで私の方をちらりと見た。
…そういうことか。
「…もしかして、私まずかった?」
「…かなり」
「っふふ笑、すいません笑」
ちなみにどんな企画ですか?と渋い顔のカメラマンに伺ってみると、なんと康二の企画だったらしい。
「“ドッキリのドレミの歌”っていうシリーズなんですよ」
「あー、…私は、何?ファンデ?」
「“ファンデが臭すぎる”ですね」
「っはは笑。康二、ごめんねいい反応できなくて…」
テレビになるかわからないけれど、一応向こう側にいるであろう康二にしっかりと謝罪しておきました笑
その後。
まさかのオンエアされていた私の醜態を晒されて、SNSが大盛り上がりし、SnowManのグループラインでも沢山いじり倒されました。
渡『すい、面白すぎる』
目『ね笑』
『やめて、そんなにいじらないで』
向『折角の初仕掛け人やったのに〜!!』
『それは本当にごめん!笑』
51人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ