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side鴇
目を覚ますと、酷い頭痛と共に見慣れない景色が飛び込んできた。
『ここ、どこ…？』
洋服は昨日着た服のままで、布団が掛けられていた。昨日は、阿部ちゃんと飲んで…ああ、そこから記憶がないや。
部屋の扉を開けて、電気の灯っているリビングらしきところへ向かう。
ガチャ
阿「あ、小晴ちゃん。起きた？」
『阿部ちゃん…ごめん、私記憶なくて…ここ、阿部ちゃんの家だよね？』
阿「そうだよ。ごめんね連れ込んじゃって。小晴ちゃん全然起きないから。あ、お水飲む？」
『何から何まですみません…いただきます』
そうして阿部ちゃんからペットボトルのミネラルウォーターを受け取る。二日酔いの体に冷水が染み渡る。この歳になって酔って寝落ちなんて酷すぎる。
阿「頭痛くない？大丈夫？」
『痛いけど…今日はお休みだし大丈夫』
阿「そっか。俺お昼から仕事なんだけど、小晴ちゃんはどうする？家まで送っていこうか？ここにいてもいいし」
『…送ってもらってもいいですか』
阿「あはは、全然いいよ」
『すみません…お礼は必ずしますので』
『あ、昨日の代金って』
阿「ん、出しといたけど…」
『わー！ごめんー！いくらだった？出すよ』
阿「いいよいいよ。それだったらまた今度奢ってよ」
『ほんとに言ってる？何回でも奢るよーーー』
酔い潰れてしまった人に対してのフォローが手厚すぎる。眠っている間にメイクも落とされているし。ベッドに寝かせてくれるし。
阿「シャワー浴びる？汗かいてない？」
『流石にそこまでは…私汗臭い？』
阿「いや、それは全然大丈夫」
『じゃあ帰ってから入るからいいよ。ありがとう』
『1回阿部ちゃんに甘えちゃったら、駄目人間になっちゃいそう』
阿「えーなにそれ。どれだけ甘えてもらっても構わないけど？」
阿「じゃあもうすぐ出るよ」
『はーい』
自分の荷物をまとめて、阿部ちゃんの車に乗り込む。阿部ちゃんの家は流石Snow Manと言ったところか、セキュリティばっちりで、駐車場まで行くのにも外から見られることはない。
『お邪魔しまーす』
阿「はーい。マンションの前まででいいよね？」
『うん、ありがとう』
『…そういえば、今日はマネージャーさんのお迎えじゃないの？』
阿「あー、今日は事務所行くだけだからね」
『あ、そうなんだ。良かった、マネージャーさんには迷惑掛けなくて』
阿「あははっ」
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作者名：不明 | 作成日時：2024年1月13日 23時
