Shall we Dance? (ページ45)

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ステージ17 ページ45

side阿部

テーブルの上には色とりどりの料理が並ぶ。舘さんの料理はいつも見た目から美味しそうだ。

宮「はい、召し上がれ」
阿「美味しそーーー！頂きます！」
佐「絶対美味いじゃん！」

パスタを1口食べると、トマトの旨味が口いっぱいに広がった。

阿「うん！美味しい！」
佐「やっぱ舘さんのご飯だわ！」
宮「それは良かった」

宮「それで…今日は何でこのメンバー？」
佐「あ、どうもどうも本日はお集まりいただきまして」
阿「はいはい」
佐「ちょっとね、相談がありまして…小晴のことで」

…これは、またか。この前小晴ちゃんの話を聞いたばかりなんだけど…

宮「鴇？」
佐「うん。阿部ちゃんは小晴と仲良いでしょ？舘さんは…ご飯が食べたかったっていうのが大きいんだけど」
宮「おい、そんな本筋と関係ない理由で呼ばれたのかよ。まあいいけど。いっぱい食べな」

佐「それで…ホワイトデーにさ、小晴と食事に行きまして、結構良いコースのフレンチ」
宮「久しぶりに2人で会ったのにいきなりそれ？中々攻めるね」
佐「…確かに。ま、それでさ、バレンタインのお返しにブレスレットあげたんだけど、…これよこれ」

佐久間がスマホで見せたのはTiffanyの販売ページだった。そこにはこの前小晴ちゃんが着けていたブレスレットがある。

宮「うん、可愛いねこれ。それで？」
佐「小晴、結構喜んでくれたっぽいんだけど、俺こっからどうしたらいいかまじで分かんないから。2人に教えを乞いに来た！」
阿「なるほどね？」

さあ、どうしようか。佐久間の親友としては、非常に協力してやりたい気持ちでいっぱいだが…好きな人と友達のキューピッドを務めあげるほど俺も優しくはない。

阿「てかそもそも、なんでそんなに仲悪くなったんだっけ？」
佐「あー、それ聞いちゃいます？」
阿「聞いちゃうも何も原因が分からなきゃ対処もできないでしょ」
佐「あはははっ！仰る通りで」

小晴ちゃんのことを話す佐久間は、心做しか表情が柔らかい。そしてどこか寂しげだ。その表情が、小晴ちゃんがブレスレットを見つめていたときと酷似していた。